病院と病人だけは増えていく現状
戦後、道具や電気器具の修理屋が方々にありました。
自転車の修繕屋なんていうのも、よく見掛けました。
やがて、道具や電気器具の質がよくなり、あまりモノが壊れなくなると、そうした修理屋も成り立たなくなるために徐々にその姿を消していきました。
よりよいもの、壊れにくいもの、という人々のニーズにあわせて、メーカーが研究に研究を積み、どんどんと性能がよく、また壊れないものが生産されてきたのです。 自転車のほうも、長持ちするようになりました。
それに従い、修繕屋も成り立たなくなりました。
技術はどんどん進歩していくのです。
ところが!・・・・・です。
なぜか、世界中どこを見ても、病院と病人だけは増えていくのです。
ほかの修繕屋さんだけは、技術の進歩に従って消えていくというのに、人間の修繕屋、つまり病院や医院だけは増え続けているのです。 これは一体、どういうことなのでしょうか。
現に世界中の病院は増え続ける患者の数に辟易とし、さらに看護師不足といった状態も、これまた世界的なようです。
足りないものはほかに、輸血用の血液、また各種薬剤などもあるということです。
つまり、製薬会社と病院だけが忙しいという現状なのです。
修理屋がゼロになるという電気・機械業界の傾向とは逆に、医学の世界だけは病院の種類が増え、病人が増え、さらに医学的処置も膨大な量に膨らんでいるのです。
それに伴う、医療に掛かる莫大な費用も、世界中の保険機構を破壊しはじめているといいます。
それも、これも、医学がそのベースに築いている、いちばんはじめの生命論を取り違えているからなのです。
だから、これからも医学は限りなく迷路に入り込んでいくのだと思われます。